クシュ(クシテとも)は現在の南エジプトと北スーダンに当たる北アフリカのヌビア地方を中心に繁栄した文明。最も早い時代にナイル川流域で発達した文明の一つである。クシュ人の国はエジプトの領域内への進入の時期の後で発展した。クシュの文化は、並存していた期間は短いが、エジプト新王国と相互に影響を与え合っていた。
最初の発達した社会がエジプト第1王朝(紀元前3100年頃から紀元前2890年頃)の時代ごろヌビアに現れた。クシュの国として知られている最初の国はケルマ王国で、紀元前2600年ごろに興り、ヌビアの全てとエジプトの一部を支配した。文字資料が発見されていない上、エジプトの資料もめったに言及していないので、これらの人々についてはほとんど知られていない。
紀元前2500年ごろ、エジプトが南に移動し始めた。私たちの持つクシュに関する知識のほとんどはそれらを通してきている。しかしこの拡大は、エジプト中王国の凋落によって止まった。紀元前1500年ごろエジプトの拡大は再び始まったが、このときは組織化された抵抗に遭遇した。(歴史家たちはこの抵抗が多種多様な都市国家に由来するものなのか、一つの統一された帝国に由来するものなのか確信を持っていない。独立した国家という観念が土着のものなのかエジプト人から持ち込まれたものなのかということにも議論の余地がある。)エジプトは優勢で、この地域はトトメス1世の支配下におかれ「植民地化」された。トトメス1世の軍隊はたくさんの堅固な要塞を築いた。クシュはエジプトに金や奴隷をはじめとする様々な資源を供給した。
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紀元前11世紀にエジプトでの内部抗争により「植民地」支配が崩壊して、ヌビアのナパタに本拠地を置いた王国の独立運動が起こった。この王国は植民地の政権を転覆させた地元民によって支配された。エジプトの文化と技術の影響、例えば、ピラミッドの建築や、土着の神と同じようになされたエジプトの神の崇拝などにはっきりと見ることができる。