クラフチェフ案は水陸両用性能を持たせ、またバリエーション展開を見越した設計となっていたが、いかんせん性能が軍の要求したものに届かなかった。対照的に、アストロフ案は堅実な設計で、またエンジンや足回りを既存の車両と共有化することで機械的信頼性を高めていた。
最終的にアストロフ案が採用され、この車台に76.2mm対戦車砲より威力のあるCh-51 73口径57mm対戦車砲を搭載することになり、1950年に「ASU-57」として制式化された。
Ch-51 57mm対戦車砲は独ソ戦で使用されたZIS-2 57mm対戦車砲を改良したものである。ZIS-2は高性能であったが反面コストが高く、あまり配備されなかった不遇の砲である。Ch-51は1000mで約100mmの装甲板を貫通する能力があった。砲は左右8度、上下+12.5?-4.5度の範囲に指向出来た。
ASU-57は、大戦中にソ連軍によって使用されたSU-76対戦車自走砲によく似ている。エンジンは車体前方に設置され、また戦闘室は開放式であった。
本車は当時の輸送機の能力に合わせるため可能な限りの軽量化を図っていた。装甲が犠牲にされ、その厚さは6mmと小銃弾や砲弾の破片にやっと耐えられるレベルであった。さらに航空機などで多用されているジュラルミンも使用された。この努力もあって、重量は3.4t以下である。
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